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杉原サバイバーの話。by 佐藤優 [読書メモ]

佐藤優のどの本だったか忘れたけど、ワーケーション中に読んだ新書。

情報量が多すぎて、そんなに拾えてないんだが、心に残ったのは杉原サバイバーの話だ。

日本のシンドラーと言われる杉原千畝のことは知っていたが、佐藤優にいえば、ロシアで外交官をしていた時代にも、杉原サバイバーの人脈が日本の外交の上で暗に役立っていた、というような話だ。


つまり世界中に実は杉原サバイバーやその子孫というのは散らばっており、彼らはその恩を忘れていないと。

今では世界中で重要なポジションについている人も多く、外交官の佐藤優に対して、実は自分は杉原サバイバーであると打ち明ける人も少なくなかったという。


日本は、そのネットワークをもっと活かすべきだという。

これはけっこう感慨深い話だ。

テレビや映画で、杉原千畝にスポットライトを当てられるのとはまた違う。


佐藤優はめっちゃ多岐にわたる情報を持っている中で、この話をするのは、彼がこのネットワークが活きていることを体験的に実感したからだと思う。


ちなみにシンドラーが救ったユダヤ人の人数が1100人だとすると、杉原千畝が救った数は推定4000~6000人と言われている上に、外交官として命令に背いてビザを発行し続けたので、帰国してから処罰されているところが、余計に杉原サバイバーの強いつながりをもたらしてるようだ。


実際に、2011年の津波の時にも、ユダヤ人協会的な人たちは、千畝のことを持ち出して、日本を助けよう!というキャンペーンをやってくれているくらい。

実際、当時6000人でも、もはや子孫は4万人になるわけで、サバイバー当人じゃなくても、それら人が自分のルーツを考えた時に、おじいさん、おばあさんはどうやって脱出できたのか、どういう経緯でこの国に棲んでいるのか、を考えたら、必ず出てくる話だろう。


いいよな、やっぱり自分の頭で考えて行動する、良心と実行力と不服従性のあるインテリの話は勇気をもらえる。

佐藤優もすごく面白い。

彼は大量に本を出しているが、片っ端から読みたい。


彼の風貌もいいよな。

大きい目鼻口と鋭い眼光に、怪しい姿勢。

頭脳明晰な人に多いタイプ。



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