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映画「君の名前で僕を呼んで」感想。 [映画メモ]


君の名前で僕を呼んで [DVD]

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  • 発売日: 2018/09/21
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2018年アカデミー賞、脚本賞、作品賞、主演男優賞を受賞している「君の名前で僕を呼んで」を見た。

17歳の少年と24歳の青年の恋を描いた作品で、まあ悪くなかった。


特に、激しい初恋からの別離、失恋に打ちのめされている主人公の少年の父親が言うこと「特別な結びつきを持てたことは恩恵だ。無理に感情を殺すのはもったいない。心を無理やり殺そうとする人が多いけど、そうやっていつの間にか心が死んでしまうんだ。得た喜びも痛みも無理に蓋をしようとするな。ちなみに私は理性で蓋をしてきた人生だったが、後悔している」みたいなことを言うわけだが、そこは良かった。


あと、恋の喜びと苦しみをみずみずしく描いている、という意味では確かに。

ある種禁じられた関係、さらに別離を前提とした関係だけに、恋の喜びと苦しみが際立つわけで。


ちなみに町山智弘さんいわく、「モーリス」も、その原作者フォースターが、誰にも読ませるつもりもなく、自分のために書いた小説だったということで、この映画の原作も多分そうなんだろうとのこと。

この映画の原作者アンドレ・アシマンは、ゲイだったことは一度もないし、結婚していて妻も子どももいる、と言っているらしいのだが、、、おそらく主人公のお父さんが言ったようなこと、、つまり実際に告白して恋を実らせることはなかったけど、激しく思いを寄せた一生忘れることはない経験を胸に秘めたまま女性と結婚したのだろう。


しかし、いつも恋愛映画を見て思うことを、この映画でも思った。

ヘテロ映画だろうと、レズビアン映画だろうと、ゲイ映画だろうと、私にはどうしても誰かと誰かが恋に落ちるメカニズムが理解できない。

一番理解できたのがチェイシング・エイミーで、だから好きだけど。

この映画も、どうして惹かれあっていくのかが、正直感覚としては全然理解できないし、なんでお互い惹かれ合ってることが分かったのかもよくわからない。

もちろん2時間で起承転結しないといけない映画なので、たいてい描写が省かれるということなのかもしれないが、いつもそこについていけないので、入りこめないことが多い。

結局のところ、本能的なもの、動物的なもの、性的にタイプだった、ということでOK!に、この作品はなっているので、まあそれである意味納得させることができたけど。


私的には、全然どちらの男の魅力も伝わってこないんだよね。

ただ両想いということが判明した後に、お互いが恋しくてたまらない感じは、感情移入できたしよかったけどな。

で、そういうさなかで突然ぷつりと切断される苦しみもね。


でも結局のところ、美しいってだけの話でもないというのがリアルかも。

これはストレートでもそうだと思うけど、結局は、イロコイのために全てを棄てない人が多いわけで、好きだけど、それとは別に人生設計を優先する人がたくさんいる。

この映画のケースもそうで、ゲイだから・・というところもなくはないけど、要するに自分の人生を優先したんだよな、24歳の男は。というか、最初から、そういうつもりだった。

敬虔なユダヤ教徒だから?という理由付けもあるけど、それなら行為に及ばなかっただろうし、1980年代と、少し昔の話ではあるけど、少年の両親はゲイカップルと交流してたりするし理解ある態度を示しているので、イタリアに引っ越してくれば、どうにでもなっただろうに。


まあ世の中、こういうことはたくさんあるだろうよ、と思う。


本気じゃなかった、ということではないんだけど、本気で恋には落ちた、ということと、自分の思い描く人生の伴侶として迎え入れる、みたいなことはまた別、、みたいに頭で考える人間はいる、私も含めて。

でも、お父さんのいう「心を殺すな」ってことにも通じるんだけど、結局、隣にいるだけで心も体も幸福感に満ちるような相手と一緒に人生を歩む以上の人生はない、かもしれなくて。

誰とどう暮らしたって、計画通りになんかいかないんだから、せめて好きな人と努力したらって話はある。

逆にどんなに計画通りに人生を進められて、その条件にあう伴侶を見繕えたつもりだって、その伴侶にたいして、湧き上がる情熱や幸福感を抱けるかは、ある種先天的に決まっているものであって、、、努力で暖かい友情や思いやりをもてたとしても、、魂の底からの幸福感みたいなものは全然違う、とかね。。。

ま、所詮イロコイは3年で醒めると考えれば、前者も後者も一緒かもしれないし。


まあ一つ言えることがあるとしたら、私の魂は、心は、お父さんのいうように、蓋をしたり抑えたり忘れようとしたりを繰り返しているうちに、ついに死んじゃったんだろうな、ということ。

でもそれは、自業自得なんだよね。

勇気を出したり、賭けたりしないで、安泰なほうを選んできたのだから。

でももちろん、ほんの多少は振り絞ったり、賭けたりしたこともあって、それは結局今でも「本音で生きた」瞬間の記憶として、いいものとして心に残ってるし、それを思い出したときだけ、まだもう一度息を吹き返すことができるかもしれない気がするのだ。


ちなみに原作がこちらで、さらに原作の続編が出ているそうで、続編では、お父さんが離婚していて、24歳の青年は結婚して息子たちが大きくなってきたので、ヨーロッパに来てみる・・的な後日談らしい。

興味があるような。ないような。


もう2021年だから、秘めた思いで中高年になって・・・みたいなマディソン郡の橋とか、日の名残りみたいな、、、なんかそういうの聞き飽きた、もう要らない、もっと抑制しないでさっさと人生を変えに走ってほしい、という気持ちがある。

けど、まあ読むかもな。どうだろう、まず書評を読んでみるか。






君の名前で僕を呼んで (マグノリアブックス)

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映画「スノーデン」の感想 [映画メモ]


スノーデン [Blu-ray]

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アメリカ人って幅広い。

時々、本当にムカつくタイプの人もいるけど、すごく正義感に燃えた真っ当な人もいる。

この人もとてもちゃんとしてると思う。

しかし、アメリカが監視の対象というだけではなくて、日本人の個人のグーグルメールやフェイスブックメッセージなどががっつり監視されてるだけじゃなくて、もっと日本の公的な情報もがっつり米政府にハッキングされてるということのようだから、本当になんともだなあ。


その後、オバマ政権で、監視行為は違憲が認められた、みたいな後日談が映画の最後のほうで挟まれてたけど、そうはいっても、今どうなっているか、今はないです、とかありえない気がする。


スノーデンは日本にも数年住んでたわけだし、今だって、色んな国のスパイが日本に棲んで情報収集にいそしんでるんだろうなあ。。。。


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Netfix映画「2人のローマ教皇」の感想。 [映画メモ]



評判か何かにより、ずっと見たいと思っていたのだが、見始めるのは億劫でなかなか見てなかったのだが、ここは妥協して作業中のバックミュージック的な感じで、適当に観ようということにして、さらに、日本語訳で見ようということにして、見始めた。


結果としては、ラテン語とかスペイン語の割合が多いので、日本語字幕にしていても、結局ほとんど字幕(英語のところだけ日本語吹き替え)で見ないといけなくて、聞き流しながら内容把握しようという野望は果たせなかったのだが、内容が興味深くてすぐに引き込まれた。


控えめにいって傑作。

事実をもとにした映画、というのは、けっこう危険で、描きようによっては事実をゆがめてしまうので、どこまでが映画どおりなのかわからないが、映画として傑作だし、Netflixオリジナルということは、ドキュメンタリーに強いNetflixのことだし、それなりにたぶん信用できる、つまり事実をそこまでゆがめては描かないように思う。



涙が流れるなら嬉し涙でありますように。


真理は重要だが、愛がなければ耐え難いものになる。


妥協したのではなく、変わったんだ。


という、印象的なフレーズが残ったんだけど、私は、この映画を見て結構ボロボロ泣いたのだが、いい方の涙だったと思う。

映画を見て泣く、というのの中でも、高品質な方の感動、高品質なほうの感情の揺さぶられ方だった。


これは今まで人生の中で観た映画の中でも、歴代10本の指に入るのではないか、と思わせる素晴らしい映画だと思った。

何がすごいというのは、やっぱり人間の結論というのは、100歳近くにならないと出ない部分があると思う。


さらに、世界最高峰ともいえる地位についている老人であり、権力も知力も政治力もバリバリに現役な80歳、90歳、というところだ。

70歳くらいで現役というのは、大統領にしろ首相にしろ、社長にしろ、ままあるけど、90歳近くてばりばりに現役っていうのは貴重だし、しかもこの映画の何が一番素晴らしいって、そういう人同士が、馴れ合いにならずに、ちゃんと議論を闘わせ、それでいて、意見が全く合わなくても、お互いにあり方に理解をしめし、認め合い、友情を深めていくところだ。


そして90歳近く、権力のトップに近いようなところにいた人の話は、何が面白いかと言えば、当然、歴史の荒波、不条理に揉まれていて、けっしてきれいごとでは済まされないような経験をしてきていることだ。

ただそれがマフィアのボスだったり、経営者だったり、政治家だった場合、組織を守るために手を汚した経験も、見て見ぬふりをしたことも、判断を誤った経験も、必要悪として合理化されがちで、そこまで悩ましいものにならないのかもしれないが、この人たちはなんといっても世界で一番徳の高い聖職者。


さらにそれらの罪というのは、隠しおおされているわけでもなく、ある種公然のものだから、現在進行形で批判にもさらされ続ける。

敬愛される一方で、裏切りもの扱いされたり、評価は二分。


教皇のような浮世離れした存在でも、少年時代があり青年時代があり、孤独や救いや夢や希望があり、、さらには挫折や罪を抱えた上で、孤独に頑張り続けてきた人間臭い存在として描いていて、さらにはそんな感じで辿り着いた80歳でも、そこからまだ愛したり、変わったりすることができるという可能性。


そういうところに、感動した。


さらに物語の展開も見事で、最初は喧々諤々のところから始まり、それでも友情のようなものが芽生え、そんな中で、お互いの人間性がわかる過去と罪の告白が入り、、教会の在り方などの意見上では対立し、慣れあわないものの、心の深い所では理解を示しつながりを感じて、別れるふたり。

その後、ニュースで、教皇が生前退位することを知り、、という流れは、ちょっとローマの休日っぽいのだ。

非日常のお姫様と親密に過ごした2泊3日、みたいなね。


もちろん、枢機卿は、結局次の選挙で新教皇に選ばれるので、たんなる平民ではないんだけど。


さらにアルゼンチンの歴史について知ることができたのもよかった。


そういえば、キリスト教団体が、自分の組織や信徒を守るためには、人道に反する政治勢力に屈しないといけなくて、武器をとって政治勢力と戦うか、政治勢力に加担するか、どちらかの選択に迫られて・・という話はほかでも聞いたことがある。なんの映画だったか。映画ではなかったか。どこの国の、いつの時代の話だったか。


あとバチカンの笑っちゃう浮世離れ感もよく表現してて面白かった。

私が訪ねたことがある旅行先の中でも、ものすごく独特なところだったことは記憶してるし、白い煙が、黒い煙が、、とかニュースでやってたのも朧気に覚えてるけど、今思えば笑ってしまう。

皆既日食みたいな珍しいものとして、ふーんって聞いてた気がするけど。

生前退位も700年ぶりで、実はすごく斬新な決断だったのね。


とにかくこの映画はよかった。


人生はまだまだこれからだ、とい思わせてもらえるし、人は誰しも過ちと傷をかかえながらも贖罪の意味もこめて生きているというように勇気をもらえる。


しかも、ちょっとコメディタッチでもあるので、そこまで重たくならずにほっこり暖かい気持ちにさせてもらえるが、けっして生ぬるい映画ではない、その匙加減もとてもいい。


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映画「マトリックス」(1999)の感想。 [映画メモ]

マイノリティ・レポート、とか。
トータル・リコール、とか。
そのへんも見てないんだけど、なんとなくSF系アクション映画の歴史として、把握はしておくべきな気がする作品の一つとして、マトリックスも見ておくことにした。NETFLIXでタダだし。

いやしかし笑っちゃった。
超中二病。
中二病要素をぶっこんで煮詰めたらできた!みたいな笑っちゃう駄作じゃないか、と思ってしまったのは、20世紀の映画だからであって、20年前には新しかったのかな。。
確かにAI、仮想現実、みたいな要素は今だからこそ、あるある設定だけど、当時はもしかしたら斬新だったのかもしれない。
でも、その設定だけじゃないだろうか。
あとのストーリー展開とかは、B級そのもの。
現実では優秀なエンジニアではあるけどただのサラリーマンの俺が、ある日何者かに命を狙われ、実は現実と思っていたものが仮想現実で、ほんとうの現実では選ばれし救世主・・・・という設定は14歳なら誰でも夢想していそうな設定。

まあ救世主以外に、実はヒーローとか、実はお姫様とか、スパイとか、色々とversionはあるけど。。

しかも完結せずに、戦いは今始まったばかりだ!みたいな感じで終わったり、都合よく設定変えられすぎだったり、マシンガンがあるのにカンフーで闘ったり、バーチャル戦闘なのに負けると本当に死んだり、そこらへんも14歳が書いた漫画みたいだ。

なんだろうかこれは、B級SF映画として作ったのに、思いのほか楽しくて流行ったって感じだったのかな。

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Netflix「ビッグバンセオリー」シーズン7の感想 [映画メモ]

最近、Netflixであんまり見たいものがなかったんだが、ラッキーなことにいいのを見つけた。

ビッグバンセオリー!


英語の勉強になるし、すごく面白いわけでもないけど、それなりに面白く、気楽に観られてフィーリングがあう。

アリ―マイラブが大好きだった私としては、やっぱりコミュ障とか変人だらけな世界観は安心する。

そういえば、変人もの、オフビートなNetflixのドラマシリーズといえば、チューインガムがすごく面白かったんだけど、あれはなぜか1シーズンしか見られないまま、今は日本では見られない作品になってしまった。


ビッグバンセオリーの緩さは、作業している時に裏で流しておくにもちょうどいい感じ。

ロングシリーズだというのもいい!


ひとつこういうのを見つけておくと安心だわ。

昔、あぶない刑事とルパン三世がしょっちゅう再放送で夕方流れていて、この安定感っていいよね、と当時も思ってた。

別にものすごい面白いとか、すごく好きとかいうんでもないんだけど、すごく退屈でもなく、別に話のつながりとかないから、観たければ見てもいいし、でも特に見ないでバックで流れていても邪魔じゃない、あの感じ。


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映画「キャスパー」の感想 [映画メモ]


キャスパー [Blu-ray]

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キャスパーは私にとっては特別な印象があるのだが、実は映画は見たことがなくて、勝手なイメージで思い入れをもっていたので、ちゃんと知りたいと思ってみた。それに意外と大人になってみると、現実生活で脳が疲れていたりして、ファンタジックな子供向け作品が意外と気分転換や、脳のリラックスタイムにちょうどよく、心が洗われたり、心にしみたりすることに気づいた。


というわけで、難しいものも、シリアスなものもあまり観たくない時、ちょうどいい安心感と思ってみた。

ちなみに英語の勉強にも割とちょうどよかった。


感想としては、まあ大体イメージどおりの映画なんだけど、意外と違うところがあって、それが私はキャスパーは、イマジナリーフレンドみたいな存在なのかと思っていたところだ。

もちろん存在感としては近いところもあるんだけど、クリスティーナ・リッチが演じる主役の女の子だけに見えるわけじゃなくて、すべての人に見える、パパにも、クラスメートにも見える、正真正銘の幽霊であるということ。


さらにフレンドというか、キャスパーは12歳という設定で、意外とおおきい子どもだったということ。

おばけ姿を見る限り、8,9歳くらいかと思いきや。

というわけで、クリスティーナ・リッチも13歳くらいの設定?ということもあり、割と淡いながらも、意外と男女の関係ということである。

さて、まあでもハッピーエンドでよかったんだが、ハッピーエンドのあり方が斬新だと思った。


以下ネタバレ。


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映画「パッドマン」の感想 [映画メモ]


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ホワイトタイガーを見て、インド映画つながり。

といっても、町山さんの紹介でずっと前から見たかったんだけど、やっとNetflixで見られるようになっていたので見た。すごく見たかった時には、どこでも配信してなかったんだけどな。


さてパッドマン。

これはまあ、映画としてはどうなんだろうか。

最初、奥さんが可憐でかわいいなあと思っていたけど、ちょっと頭が古い人で、その後、すごく聡明で行動力のある現代的な女性がビジネスパートナーのようになってくれたことで、パッドマンの成功がある。

パッドの開発に執念を燃やして、という第一人者は間違いなく彼なんだけど、この女性の活躍がなければ、彼の活動がインド全土で受け入れられることは決してなかった。

どちらかといえば、この女性こそが表彰されるべきなくらいである。

パッドマンが誰からも理解されず変態扱いされていた時に、彼に理解を示して支えたのは彼女なのに、パッドマンの活動が評価され、日の目をみたとたん、今まで離れていっていた家族たちが戻ってきて、妻も戻ってくるので、パッドマンもそもそも最愛だった彼女のもとに戻るという、なんだかそこがねえ、、、。


もちろんそもそもは、最愛の妻の健康を思って、パッド開発をし始めたわけだから、、ということはあるんだが。



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Netflix「ホワイトタイガー」の感想 [映画メモ]

たまむすびでの町山さん紹介Netflix映画。

インド版の「太陽がいっぱい」のような映画。


太陽がいっぱい、のことを考える。

高校生の時に見て、眩しい太陽みたいな感じは印象に残っているが、それより先に読んでいた原作リプリーシリーズが大好きだったので、そちらのほうが強く心に残っており、映画「太陽がいっぱい」自体にどう感じたか、正確なところは覚えていないが、アランドロンが美しすぎて、ある意味異常に美しいということにより、色んなほかのドロドロした要素や、サイコスリラー的な要素がだいぶ薄れて、もともと原作にもあるハチャメチャな爽快感のほうに軍配が上がったような記憶がある。


さて、「ホワイトタイガー」も、ある種の爽快感があって私は好きだ。

私が叫ぶように泣いた映画としては、「百円の恋」が一番だと記憶するけど、「半地下の家族」も記憶に新しいが、「半地下の家族」にも似ている。

主人公は決して正しくはないのだが、不条理に負け犬だった人間が、それにただ屈するのではなく、そこから抜け出す、そこには爽快感がある。

そしてトム・リプリーの良さは、殺人を犯したあとも、ぬけぬけと、その後の人生を飄々と、それなりに楽しく、人間性をうしなわずに人生が続いていく感じが爽快なのだ。

完全な悪人でもなく、完全な善人でもなく、罪の意識もありつつも、罪の意識に押しつぶされずに、人生を謳歌する。


ホワイトタイガーの主人公もそういうところはちょっと似ている。

そして面白い。

インドの現実もたくさん出てきて、それがとてもリアルだし、生粋のインドのインド人とアメリカ育ちの金持ちインド人の文化的葛藤が出てくるのもとても興味深い。

悲惨な描写もたくさん出てきて、それをなんとか受け止めたり、受け流したりしながら生きている多くのインド人が出てくる中で、主人公は、抜けだそうとする気概と利発さがあるのだが、それでも何度も、葛藤する。


気のいい金持ちの運転手の座を手に入れたのだって、低カーストの極貧生活を送っていた彼からしたら、色々と非道な手をつかったり、うそぶいたり、全てを賭けたりしながら、やっとの思いで村を脱出して手に入れた大出世の座であり、彼的には色々と職業努力もしている。


それでもアメリカ育ちの奥様からは、「どうして教育を受けようと思わないの?運転手なんかやっているの?これだから、そんなマインドセットだからインド庶民はダメなのよ」というような「パンがないならケーキを食べたら」的な見当違いの上から目線の言動をされたりする。


それでいて彼らが、彼に十分な報酬を払ったり、正当に扱うかといえば、そんなことはしない。

酷く不衛生な使用人部屋に寝泊まりせざるを得ないのを見て、「酷いな」と言ったからって、じゃあ綺麗な使用人部屋を用意するわけでもなく、彼がちゃんと暮らせるような給金を払うわけでもなく、彼に罪をなすりつけ、それにたいして十分な償いや保証をするわけでもない。


でも結局、彼は、そういう不条理に我慢し続けることをある日辞めて、最終的に成功する。

成功するのに汚い手段を使いまくる。

でも、それだって仕方がないと思わせるほど、それくらいの手段を使ったって、抜け出して幸せになったほうがいいと思える程度に抜け出すのが困難な貧困と社会のシステム。彼が不幸の檻から逃げ出して、強く生きて成功していることに爽快感がある。


これからはインドと中国の時代だ、黄色と茶色の時代だ、という言葉がたくさん出てくるけど、実際そりゃそうなくらいのインドパワー、ハングリー精神みたいなものを感じられる作品で、割とよかった。



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映画「シックスセンス」の感想。 [映画メモ]


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ほぼ古典になっているような映画を見ていないというのが、私には結構ある。

シックスセンスもそうだ。あの男の子のイメージ・・というのはあるのだが、実は観ていなかった。

口からゲロを吐いている幽霊の女の子が出てくるけど、代理ミュンヒハウゼン症候群の犠牲者で、、という話を聞いて、ちょっと見てみたい気になったのだ。

なんだろうか、ぐろいもの、怖いものがダメなときもあるのだが、ちょっとダークなものを観たい時なのかも。


しかし、実際アマゾンプライムで借りたところ、カテゴリーが「サスペンス、ホラー」になっていて、ちょっと日和る。そりゃあ私見なかっただろうな、と思う。ホラー映画は得意ではない。

でも歴史に残る大どんでん返し、というような話を聞いていたので、怖さがウリというよりも、スティーブン・キング的な、ちょっと怖いけどストーリー展開の面白さがウリなはずだ、と思い、観た。

むしろシックスセンスも、スティーブンキング原作とかかと思ったが、違った。

さらに監督もスピルバーグかなんかかと思ったが、違くてナイト・シャマランというインド系アメリカ人の監督の映画だった。


それはさておき、うん、やっぱり結構グロ描写はあった。

けっこう超恐い。霊が見える男の子と、その子を支えようとする精神科医ブルースウィルスがメインキャラクターなのだが、男の子が子供部屋で夜ひとりでいるときに、ふつうに頭がかち割られてる男の子の霊とか、ゲロを吐いてる女の子の霊とかが入ってくるのは、本当に大人でも怖いんですけど・・・もしも例が見えるっていうことが、本当にこんなにリアルに見える感じだとしたら、そりゃあ絶望ですよ、、っていうかんじの怖さ。


スプラッタシーンはないんだけど、それでも、夜中に誰かが闖入してくる怖さ、しかもその相手が血みどろだったりする怖さがある。


で、古典なので、今更ネタバレもないと思いますが、

以下ネタバレあり。


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映画「サーチ」の感想。 [映画メモ]

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いやあ、面白かった。
セブンとかゴーンガール並みのラストどんでん返し、スリリングさ。
さらにそこに、現代人のリアルなコミュニケーションツールの不確かさを絡めてくるのが面白い。
facebookやインスタグラムでつながっている人が何百人いたとしても、誰が本当に友達なのかわからない。
一番心を通じ合っている人が、匿名のチャット相手だったりもする。
さて特にリアリティがあるのが、父親が娘のSNSでのやり取りの相手から、こいつか、やっぱりあいつか、、と狙いを定めていって、外れた・・と思いきや、また怪しい要素が出てきて、一度違うと思った相手に、やっぱりあいつか!!となったりと、揺れ動くところ。
いや、なかなか良作だと思った。


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