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100万円の存在を忘れていた自分に衝撃。 [生活雑感]

4年ぶりに日本で生活を再開させた。


といっても1年に1、2度は日本に来て実家に滞在したりもしていたので、4年間日本の土を踏まなかったということではないし、4年ぶりに両親に会ったとかでもないのですが。。


改めて、両親がボケてきていて焦る。


完全にボケているわけではないんだけど、やっぱり認知力の衰えがギリギリ正常・・から異常へ・・のキワにいるのがわかる。


つまり普通に生活を送れないレベルではないんだけど、やっぱり車の運転とかはそろそろ危険かな、というレベル。

物忘れも、ちょっとびっくりするレベル。


普通に生活を送るというのも、今まで何十年もやって来て体に染み付いて習慣になっているからこそ、滞りなくできるということであって、やはりちょっと心配になってくる。


しかしながら自分のこともちょっと心配になった。


視界に入らず、執着も関心もなく、そのことについて4年間全く思い出すことも考えることもないと・・・その存在すらすっかり忘れるんだな、という発見。


というのは、基本的に自分の持ち物を全部実家に置いていってたんだけど、「持っていることを忘れてた」ものというのが意外とありましてね。


それはもう、あまりの忘れっぷりに愕然とするものがありました。

例えば「私は炊飯器なんて持ってたことは一度もない」とか「ミキサーが欲しい」とか明確に言い切ったのに、4年前にパッキングしたままだった自分の家財一式の中からその二つが出て来た時には心底びっくりしました。


さらに銀行口座ね。


なんだこの通帳は、、すでに解約してんのか、中身数万円くらい入ってるのか、なんだっけなもう〜、でもはっきりと廃棄済みって記載がないってことは生きてるってこと??


なんて思いながら、とりあえずATMにカードを通してみたんですよね。


そしてもちろんパスコードも全く確証はないけど、多分・・・くらいで入れてみたら、なんと100万円近く入ってたんですよね。


もう衝撃ですよ。


完全に忘れてた、この口座の存在。


意味がわからない。


まあね、とはいえ、一時期、銀行口座って、いろんな銀行に分散した方がリスクヘッジになるんじゃないかな?とか思って、使ってない口座をクローズするかどうするかっていう時に、敢えて小金をそちらに移動して生かす方向にしたような記憶がうっすらと蘇る。。。



この4年の間に、自分の資産として認識していたのは、インターネットバンキングで利用できる設定にしている銀行だけだった。


つまりそれらは、毎月メールにお知らせも送られてくるから存在を忘れることはなかった訳だけど。。。


という訳でですね、まだまだしっかりしてるつもりの自分の認知だって、かように信じられないものな訳ですよ。


一生懸命貯め込んでも、あることすら忘れてしまって、なかったことになってしまったとしたらゾッとする。


でもそういう人生はきっとどこかにあると思う。


そういえば先日、母親が急に私は貯金が結構あるから老後のお金の心配はないと言い出してたけど、そんな話を聞いたのはこれが初めてだし(別に貯金がないとかも言ってなかったけど)、母親の妄言だったらどうしよう。


それホラー。


まあ、父親がこの度完全にリタイヤしたみたいだし、老いとかボケとかとの戦いが始まるのもいよいよこれからだろうな。


しかしながら、先日姪が遊びに来た時には、マゴマゴうるさい母親よりも、むしろ父親の方が普段なかなか見ないテンションの上がりっぷりで、やっぱり親孝行とはこういうことをいうのかしらと思った。


母親の喜ぶ顔というのは、母親の虚栄心が満たされた時というのが多いので、あまり見ても嬉しくなかったものだけど、いつも面白くなさそうに生きている父親が楽しそうだと、ちょっと嬉しいというかね。


まあでも自分のことをまずは考えないととも思う。


なんだかんだで、立派に人生を生きて生きた両親は、あとはあがりの心配をすればいいだけとも言えるけど、私はまだこの先何十年もあるっちゃあるからな。


100万円を忘れてる場合ではないんであるが、だがしかし、人生はそういうものなのかもしれないよねとも思った。


100万円ごときは、あるとき不意に現れたり、不意に消えたりするというか。


才能とか、魅力とか、人脈とかも、100万円に匹敵するくらいのソレを実は自分は持っているのにその存在をすっかり忘れてしまっていたり、もしくは手の届くところにいくらでもそのチャンスはあるのに自分の人生には全く縁のないものだと思って眠らせている、、そんなことは誰しもすごくたくさんありそう。


しかも日本に帰ってきた今となっては、100万円というのはすごくリアルな金額である。


貯めおくにはあまりにどうということもない金額だけど、活用するためのお金として考えるとそれなりにリアルで頼もしい。


うまくすればプチ起業の起業資金とか、初めての投資の投資資金とか。


亡き者と思ってた100万円とのせっかくの邂逅なので、そういうものに使っていきたいわ。


そういえば100万円といえば、100万円と苦虫女という映画があった。


百万円と苦虫女 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD Audio

なんとなくしか覚えてなくて、100万円貯まったらどうするつもりだったんだっけ、この人、と、あらすじを改めて読んで、100万円貯まるのが物語の最終地点ではなく、100万円貯まったら次の街に移動するという、あくまでただの通過点であるという設定にちょっとびっくり。

そっかー、日本人ってバイトでも慎ましやかに暮らせば結構簡単に100万円が貯まる財力のある国民だったんだっけと思い出した。

と、同時に、彼女の心の成長が、弟が弟なりに頑張っているという便りによるものであったことを思い出し、結局人間は自分よりかよわき者の健気な頑張りに、勇気付けられ、強くなれる存在だったことを思い至った。


実は私も今日、年若い女の子の同僚が健気に頑張っているところを目撃し、久々に芯から心を打たれて、自分は純真さを失ったぐうたらな中年になってしまったものだと、、これじゃあ無駄に歳食ってるだけの人だと、もっと頑張らなあかん!と思ったところだった。


ま、そんなこんなで100万円の意味について考える夜となりそうだ。


ほんとせっかくなので、それをそのまま貯金ではなくて、何かもっと違う使い方をしたいもんだ。



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