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モディアノ:失われた時のカフェで の感想 [読書メモ]


失われた時のカフェで

失われた時のカフェで

  • 作者: パトリック・モディアノ
  • 出版社/メーカー: 作品社
  • 発売日: 2011/05/02
  • メディア: 単行本
 
 
 
 
 
ノーベル文学賞を受賞したパトリック・モディアノを読んでみたくて、まずこの本を読んだ。
結果、あまり入り込めなかった。
 
正直、退屈してしまって、読み進むのに苦労した。
 
なんかやたら感傷的で、自分の若いころとか「あの頃の俺ら」的なものに酔ってる感じがした。
 
こちとら、「誰にだって青春はありますから。それ普通の青春だよ。お前のだけ特別じゃないよ。」「だから?」「で?」みたいな感じで、ひとりよがりのポエムを読まされたような印象。
 
最後まで読んだんだっけ?
 
それとも最後まで読むほどのこともないな?と、しびれを切らして途中でやめてしまったんだっけ?
 
というくらいの印象。
 
私にはこの、曖昧模糊とした感じが、冗長でもったいぶっているように思われて、さらに主題にも興味を惹かれず、だったなー。
 
まあでも察しがつくよね。
こういう系統の文学というのはある。
 
ファムファタール的な、いかに自分にとって特別で魅力的な女だったかを綴りたいだけ、綴るなかで、理解できなかった彼女のことを解き明かしたい、という系統。
 
とくに早逝してしまったりなんかだと。
 
でもそれって、”されど”、かもしれないけど、”たかが” 恋だったりするからさー。
 
客観性がうすい描写、思い入れが目立つ描写になっちゃうと、けっこううっとおしいよね。
 
それが「妻」とか「母」とか「著名人」とか、確固たるポジションの女性だったら、聞くほうも、ふんふんと聞いてあげられるけど、「俺は両思いだったと思ってる」的なのって、聞いてあげる時間が惜しい気にすらなる。
 
男女の出会いは、一晩カフェで語りあかしただけでもドラマにはなる。
 
でもそれは、会話で読ませるものがあったり、ドラマがしっかりしてればであって、「彼女はどこか居心地悪そうに見えた。」みたいなのばかりだと、妄想乙というか。
 
という感じで、私はダメでした。



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