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妹島 和世さん。 [美術メモ]

最近面白いTV番組のひとつ、NHKのSWITCH。

先週末は建築家の妹島和世さんと彫刻家の名和晃平さん。

さて妹島和世さんは、今一番素敵と思える日本人女性かもしれない。 

番組を見ても、気取りなく気さくで誠実な語り口がとてもいいなと思った。

2周り年下の名和晃平と話していても、偉ぶるでもなく、へりくだるでもなく、

年齢差を感じさせないフラットなコミュニケーション。

大規模建築ともなれば、大人数のプロジェクトを動かす建築家という仕事。

発想やデザインの素晴らしさだけでなく、 自分の意見をきちんと伝えながらも、他人と協調していく力の優れた人であるというのは、そういうところからも感じられた。

あと前から思っていたけど、年齢に流されず、逆らわず、素敵という立ち位置は、彼女のファッションセンスにも感じられる。

それは、女性性についても言える。

素敵なワンピースやアクセサリーを堂々と着こなす側面と、化粧気の無さというバランスからも分かるように、

女捨ててるわけでもないけれど、それを周囲に意識させすぎないバランスはいいなあと感じた。 

そのバランス感覚は、すごくオシャレなのに、それでいて服なんかには無頓着に感じさせるような、

肩に力が入ってないけれど、 センスがよいというところにも見られる。 

本当にさすがで、それこそファッションセンスの良さなのだと思う。

服が大好きで、オシャレ頑張ってます!気合い入ってます!感がバンバンに伝わってくるのは、

ただの服が好きな人で、センスのいい人ではなかったりする。 

自然でこなれていて素敵。それこそ素敵。

そのセンスは、洗練されている上に居心地もよく、場所にとけこむ建築にもつながるのかもしれない。 

彼女の設計した金沢の21世紀美術館は、まさにそんな空間だった。

わくわくするし素敵で楽しいけれども、すぐに飽きるようなものではないし、居心地のよいシンプルさもある。 

彼女が自分の強みを分析している、以下の記事なんかも面白い。 

http://globe.asahi.com/breakthrough/091221/01_01.html 


ちなみに、 ザハ・ハディットといい、最近は女性建築家が躍進していて、一女性としては嬉しいことだと思う。

空間把握能力は男性のほうが優れているようなイメージがあったけど、それは一般論でしかなく、

個々人には当てはまらないことが、世界的に認識されることにつながるだろうな、と。

それに右脳と左脳の疎通は女性のほうが優れていると言われているわけだから、両方を必要とする建築などは

もしかしたら女性に分があるのかもしれない。

 

さて番組(SWITHC)だが、もともと私が彫刻に興味があったこともあり、この回はとても面白かった。

何回見ても飽きない。録画しておいて良かった。

すごい負けてるんですよ」という彼女。

ルーブル・ランスのコンペでは勝っても、国立競技場のコンペでは負けるなどのことを指している。

でもって、「コンペなんだから勝ちたいとは思ってやるけど、つまらないことで勝つと、そこからそれにまた5〜6年の時間を使うわけだから、変な事で勝つわけにはいかない」と言っていて、 なるほどと思った。

作ったものが次につながるようにならなくてはいけない。

これは人生にも言えるな、と思った。

なんでもいいから仕事とってくる、なんでもいいから成果を出して次につなげる。

それも生きながらえて行く上では大切なのかもしれないけれど、結局出した成果が明日につながるわけだから、望まない方向性で認められても、人生は自分の望む方向性に進んでいかない。 

妹島和世+西沢立衛読本―2013

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  • 作者: 妹島和世
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  • 発売日: 2013/04/26
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