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女の甲冑、着たり脱いだり・・の感想。 [読書メモ]

女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。 (文春文庫)

女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。 (文春文庫)

  • 作者: ジェーン・スー
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/11/09
  • メディア: Kindle版
([し]10-1)私たちがプロポーズされないのには、101の (ポプラ文庫)

([し]10-1)私たちがプロポーズされないのには、101の (ポプラ文庫)

  • 作者: ジェーンスー
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2015/09/04
  • メディア: 文庫

最近、たまにジェーン・スーのラジオを聴くようになって、彼女への興味が増したので読んでみた。


まず101の理由のほうは、個人的に興味がある理由は一つだけで、「だめんず好き」であった。

一応結論としては、だめんず好きを自覚して、結婚するなら社会的にまともな男、と思ったところで、

まともな男を好きになってつきあう努力というのは、それはまた大変なものである。


だめんずを選び、だめんずが好きなのは私、と割り切って、だめんずに依存せず、だめんずを責めずに、自力で人生を楽しむ道を提示していた。


が、それはあるよなと思った。


だめんずがどうしても好きなのであれば、夫とは思わずに、もう犬を飼ったようなつもりで、

やっていくのもありなのでは?

まあとはいえ、DVとか精神的支配男からだけは有無を言わさず逃げろ!とおっしゃっているように、

だめんずから詐取されず、食い殺されない安全なバランスを保ちながら一緒にやっていくのは結構難しいことなんではないかねーとは思った。

結婚って、結局お財布を共にすることだから、経済的に助け合えないと籍をいれる意味がない気がするし、

とすると、だめんず=甲斐性がない=経済的に助けあえる気がしない、ということだとね。。。


それはさておき、女の甲冑・・のほうは、もう少し重い。


こういう女性の自我論的なところで活躍しているエッセイストは何人か頭に浮かぶ。

犬山紙子とか、酒井順子とか。だが彼女らの作品は読みたいと思えない。

タイトルからして、男尊女卑を受け入れている感じがするからかな。


一方で、私は中村うさぎが好きなんだが、ジェーン・スーも、中村うさぎに通じるものがある。

割り切れず、揺らぎ、一筋縄ではいかないところで、頑張ってる感じ、好感がもてる。


ジェーン・スーは恋愛ができる女である。

子どもも生まず結婚もしなかったようだけど、そんなにダメンズウォーカーという感じでもなさそうだし、

外見磨きや、愛され、を自尊心のよりどころにしておらず、割と健全な自尊心をはぐくんでそうである。


世間での活躍を見ていても、かなり高いバランス感覚でうまく世渡りをしているように見受けられ、たくさんの女友達がいて、社会性も仕事能力も高くて安定感がありそうだ。


ただそんな彼女が、宝塚を見にいって、完璧なリアルには存在しない男性像を演じる芝居に癒されている自分に気づいて、ふだん、リアルな生活で自分は傷ついてきたんだ、ということに気づいた、という話はずしっときた。


私がどうこういえる話ではなく、そうか・・という感じ。

最後におじいさんが死んだときに、おばあちゃんそう感じたんだ、というような。

私がそれにどう感想や結論をもつべきか整理できないが、そういうことなのか、というような。


あともうひとつ興味を抱いたのが、彼女は、女の親友でレベルに好きで肩入れた異性は、恋愛関係に発展するので、男のただの知人レベルの友達はいるが、男の親友はいないのだという。


それに対して彼女の友人が、男の親友はいる、恋愛関係になると感情の揺れがしちめんどくさいから、そうならないように細心の注意を払っているから成立する、といわれ、なるほどと思ったと。

ジェーンスーは、恋愛至上主義だったので、恋愛に発展しそうなら、させてなんぼと思ってきたと。

感情の揺れは、彼女にとっての楽しいジェットコースターなのだと。


へえーっと思った。

まあ、いろんな考え方がありますな。

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