「日本再興戦略 落合陽一」の感想 [読書メモ]
いやあ楽しいな。
今いちばん話題のビジネス書を10冊読む、みたいなの。
まだ日本に帰ってきてお上りさん気分が抜けてない私としては、不在中の4年を埋めてくれて、現代の日本がどうなっているのかを理解させてくれてるような気分になる。
さて、この本はさっき読んだクソビジネス書と比較すると、20倍くらい内容が濃いと感じたわ。
まあこの人のユーチューブを最近はけっこう聞いていたので、主張のなかのいくつかは聞いたことがあったのだが、それでも、へえと思うことは結構多かった。
いちばんいい話を聞いたなと思ったのは、これからの日本を悲観するばかりではなく、中国やインドに世界の経済圏がうつってきているアジア盛り上がり現象は日本にとってもチャンスだということ。
東洋のパリを目指せ、アジアの中のカルチャー最先端を目指すチャンスだと。
それから少子高齢化問題も、AI化が進んでいく流れとマッチしており、どんな国よりも最先端の社会を体現していけるチャンスだと。
そういう切り口は聞いたことがなかったので、なるほどなーと思いました。
また、大企業のあまってる高給取りホワイトカラーおっさんを、ベンチャー企業にアウトソースすれば、お互いにウィンウィンという発想もいいねと思いました。
あとはこの人の基本的な考えが好きですね。
とにかくポジションとれってやつ。批評家になるな。
やってみて、手を動かしてみて、それから物を言えってやつ。
この人は評論家ではあるけれど、基本的にはまずエンジニアだし、起業家だし、教育家だし、いろいろと自分で試行錯誤しながら手を汚しながら、でもちゃんと考えてるところがいいですね。
まあやっぱり、ホリエモンにしても、ひろゆきにしても、結局アイディアだけじゃなくて、自分で手を動かせるエンジニア的な部分がありつつ、さらに経営者的な泥臭いこともやりつつ、その両方で成果をあげてるからこその発言力なんだよな。
さて、でも横にのびていく前に、ひとつの分野で突き抜けて頭角をあらわしてトップになって、バックグラウンドと箔を身に着けることが大事というのも、まあ別にあたらしいことでも何でもないけどほんとその通り。
あとインドと日本の意外な親和性、サンスクリット語と日本語がけっこう似ているとかね。
というわけで、なかなか面白かったです。
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