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大好きなフィリピン人のこと。 [読書メモ]

ひょんな事で見つけたブログ。

http://blog.livedoor.jp/popopina/archives/17841296.html

フィリピン人の奥さんのいる男性はけっこういるけど、スラム街出身の奥さんというのに興味を持って読み始めたのだが。。

これが幸せな気持ちにさせてくれる傑作ブログだったのである。

すっかりこのブログのファンになってしまった。

ほっこりさせてくれるという人気ブログの役割以上に、理想のカップルの在り方みたいなもののヒントをくれるとか、大好きなフィリピンの理解に役立つという実用的側面からも興味深い。

でもさらにそれ以上に、文学にすらなり得ているブログなのです。

貧しい中を生き抜いてきた古来の日本人のDNAみたいなものを刺激されるのか、なんとも深いところが揺さぶられるのであります。

あと私がフィリピンが好きだからこそ、その愛を刺激されるのかもしれません。

それに今私は異国に住んでいるので、外国人として住まわせてもらってる国から受け入れられるための努力をこれだけしているフィリピーナちゃんに尊敬の念を抱いたし、ハッとさせられた。

すごいんだよ。
日本に来てまだ一年や二年なのに、ふりがな付きの日本語の料理本見て完璧な日本の弁当を作れるんだよ。どれだけの日本の若い嫁がここまでできるだろうかと。

金のために平気で他人を騙すフィリピン人も多いけど、基本的に情にあつくて家族想いのフィリピン人。

貧しいからこそ、家族に何か買って喜ばせてあげようっていうことをモチベーションに生きてる人は多いんだよね。

そういうことをモチベーションにできる生き方に、なんか根源的だなとハッとしました。

そんなこともあり、特に下記のエピソードはいいなぁと思った。


日本人に見初められて日本で暮らす彼女が、いとこにクリスマスプレゼント何が欲しいか聞く。

たこ焼きマシーンが欲しいと言う従兄弟。

彼女は夫に余計な負担を掛けたくないので、自分が貯めた商品券で買えるものにしてほしいと言う。

いとこに、買えねーのかよがっかり、と言われる。

スカイプ切ったあと、泣いてしまう彼女。

そこに母親から偶然スカイプきて、いとこが泣かせたことが発覚、いとこ怒られて、彼女にオロオロしながら平謝り。

このあたりのフィリピン男の馬鹿っぽさもリアリティ満載で私は好きなのです。
そんな彼だって一発当てたら、いとこに何か買ってやるよ、的に思っているのである。
あとは家族の関係性がやたら密で、ママが強いところもフィリピンらしい。

それに彼女の誇りが伺えるのがいい。

夫のお金じゃなくて、主婦としてやりくりした結果の中からプレゼントしたい。
でもいとこの欲しいものを買ってあげることが出来ない不甲斐ない自分。
従兄弟を喜ばせようと思ってたのにそれが出来なかった失望。

このあたりの細やかな感情の動きを切り取るこのエントリーは本当に短編小説読んだような気持ちになりました。

それにやっぱり、彼女がここまでいい奥さんであろうと頑張れるのも、旦那さんが奥さんを幸せにしようという想いが本気で、守ったり喜ばせたりが正しくできてるからで。

さらには、そんな旦那さんに惚れられたのも、彼女の人徳のなせるワザで。

そんな彼女の人徳が形成されたのは、スラム街の貧しい暮らしの中で彼女を育ててきた人々の人徳のお陰だったりするのよね。

ちなみにフィリピン妻同士の日本語でのバトルとか、育てのお母さんの想い出の味とか、他にも読ませる逸話が沢山あって本当に本一冊読んだ位の気持ちになりました。


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