アラサーちゃんとゲスの極み乙女と海月姫について。 [読書メモ]
- 作者: 峰 なゆか
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2013/04/11
- メディア: 単行本
- やっと私のところに情報が入ってくるという、、後追い感がなんとも終焉感がある昨今。
- まあそれでも、ネットを通じて電子書籍やらYoutubeやらで気になればすぐに読めたり聴けたりするんだから、まあ今の世の中すごいといえば凄い。
- というわけで、別に一応日本の文化について行こうと思ってる、というわけでもなく、まあ普通に興味があったから読んでみた。
アラサーちゃん、Amazonの書評を読むと元から騒ぎ出演者であり元AV女優が作者とあって、かなり下品なセンスで受け付けない、とか、女こええー!みたいな反応もあったので、ちょっと読むのは怖かった。
というのは、私は向田邦子みたいな、女の嫌らしさとかを鋭く描く、、みたいな女性作家を苦手としているからだ。
でも、まあとりあえず読んでみた。そしたら、30代女性である私的には、「べつに思ったより普通に読めた」であった。
もちろん現実でこんなふうにアケスケに語り合うということではなく。作者の感覚がそんなにズレているとは思わず、むしろよく言った!と思うコマもけっこうあった。
たとえば「おくりもの」っていうコマ。ハイ死のうっていう容姿にもアタマにも恵まれず底辺的な生活を送る女子に、よくあるキレイゴト説教「生きたくても生きられない人がいるんだよ」をする何事にも割と恵まれている女子。
それに対して「ハイどうぞってあげられるんなら世話ねーよ」とつぶやく主人公。
これをよくきく「腹の肉あげるよー」っていうのとあわせて、超かるーく描いている。このセンスはいいなと思った。
確かに私もいつも思ってたんだよね。
自殺した人とか自殺未遂した人に、この「生きたくても〜」を、ものすごくドヤ顔で言う人ってテレビの中でもよく見かけるけど、人間浅いなーって思ってしまう。
陳腐な回し文句にしか私には聞こえない。
そもそも論理付けも陳腐。
「欲しい人がいっぱいいる=価値がある」だなんて、命はそんな物質的な価値観で語られるものじゃないと思う。
大体、ものすごく暑い国で暑さに死にそうになっている人にたいして、極北の人にうらやましがられてるんだよ!って言われたってだから何だって話だし。
ぜんぜんそれくらい辛い気持ちまで追いつめられてしまった人に寄り添う思いやりの気持ちが伝わってこないし。
まあ自殺しようとしている人に対して言うのは、「ああなんかこの人、自分ごときのことを必死で引き止めようとしてくれてる」とか「なんかこの人怒ってる、私なにかどうかしてたかな?」的な引き止め効果くらいはありそうだけど。
でもこういうふうにクドクドと「何だかね」というフィーリングを書くのはナンセンスで、それをさらっと書いているのでセンスあるなと思った。
まあえげつないけどね。
さて海月姫。
まあまあだった。
正当派少女マンガという感じの清らかで毒がない、小学生の頃に読んでたような世界で、
ものすごく面白いというわけでもないんだけど、ちゃんと実力のあるベテランが描いているなって感じの
しっかりしたストーリー展開や人物描写で、なんか安心して読めるし、ほのぼのできてよい。
次、下衆の極み乙女。
まずバンド名から連想するのは神聖かまってちゃん。
神聖かまってちゃんには全く興味がなかったのだが、なぜかというとバンド名からしてウザいからで、そのウザさを下衆の極み乙女にも感じたのだが、女の子達のルックスがあまりにも可愛かったのでうっかり聴いてしまった。
でもって、youtubeで見てみても聴いてみても、やっぱり色々と鼻につくんだけど、
メロディーセンスがあるらしく、とってもキャッチーだったので癖になってしまった。
うう。
ただ鼻につく〜!!
ボーカルがあれだけキャラ立ちしてるのに、アイドル的にかわいい子をドラマーとしてバンドにいれるなんて欲張り!みたいな、刺身定食にステーキつけて全方位カバーみたいなえげつない戦略みたいなものを感じてしまう。
さらにそれを含めたメンバー四人のルックス的なバランスの悪さが、食い合わせ悪い感じのザワザワ感につながる。
だいたい女の子が二人居て、一人が超可愛くて、もう一人もそこそこ可愛い、、さらにかなりの身長差っていうそのバランス感も居心地が悪い。
同程度のルックスか、アイドル担当と職人担当とか、ガーリーとボーイッシュとか外見的な棲み分けができてればいいんだけど、中途半端すぎて消化しづらい。
そしてアイドル的に可愛い子、ほないこかの髪型がおかっぱで、おかっぱ最強なのはわかるけど、ミドリとかもいるし、もういい加減ステレオタイプすぎて食傷気味。
もうひとりの子は、チャンマリという名前で、ベースは休日課長だかという名前で、そういうネーミングセンスもなんか食傷気味。。
でも、どんなにダサくても、メロディーがキャッチーだったら聴いちゃう。
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