甘くて苦い午後。

カフェでお茶してるので気分は午後だけど、実は充分夜更けなのだが。 

家に帰って現実感にまみれる前に、 考え事をする時間があるのはいい。 

いや、どうせあたしなんか家に帰ったって考え事をばかり してるのですが、なんつうか家に帰ってから考えることは もっとどうしようもない。

外で考えることは、もっと理性的で建設的だ。 

ことにこんなよいゆうべ、こんなカフェにいれば。 

何回やってもうまくいかないものがなしいこともある。 手が届かない永遠の憧れ。 

今、ふとケリーのことを思い出したよ、ビバヒルの。 

美女でモテキャラでビバリーヒルズのお嬢様だけど 既に母親と離婚している父親は、いつだって、 彼女が楽しみにしている約束をすっぽかす。 

どんなに華やかな生活を送っていても、埋まらない本当に欲しい愛情の欠落。 

小学生の子どもの運動会に来れないとかならありがちエピソードだけど、 もう充分に大人になっていて、

親の性格や事情もわかっていて、それでも期待してしまい、やっぱりと裏切られる感じが、 切なくなったエピソードだったな。 

なんやかやビバヒル好きだったな。 

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さてそんな風に痛みを感じながらも、気だるい心地よさに 今浸っていられるのは、ひと運動してきたからだ。 

ジムに通い始めたのだ。 

楽しくて仕方ない。 

通い始めたのには理由がいくつもある。 

単純に踊りたいとか、走りたいという、体を動かしたい欲求もあるし、ボディラインを引き締めたいというのもある。 

でも、大きくは心身の健康のため、健康的な生活を送るためだ。 

軽い運動はストレス解消になり、 明るく前向きなメンタルを培うことに役立つと何度か 読んだことがあった。 

それに最近、肩凝り？背中凝り？がひどくて時に座っていられないほどなのだが、まあ運動不足が主原因よね、と。 

もし本格的な運動をしないとしても、 オフィスで働くことによる心身のストレスでガチガチになった 人にとって、

ヨガのプログラムは、どんぴしゃの癒しになるし。 

あれ本当に、心身が疲れ果て体動かす元気 なんかない人にもびったりと思うわ。 

人と比べず、自分の呼吸にだけ耳をすまし、最後には自分を褒めるという。 

ずっと習いたかったフラダンスやベリーダンス、バレエも 習えちゃうし、ランニングマシーンもストレス解消になるし。 

家じゃ結局やらない筋トレやストレッチも、場所が用意されてるからやるし。 

ワンダーランドですね。楽しい！！ 

そしてそのおまけのように、筋肉がついてきた。 

体重は一向に減らないけど、今日の測定結果によると 一週間で脂肪が一キロ減って筋肉が一キロ増えたことになる。 

本当か？ 脂肪が百グラム減ったら百円貰えるというジム入会者向けの一ヶ月限定キャンペーンの上限千円に一週間で既に達したんですけど。。

でも、身体の見かけの変化を見るとあながち嘘でもないかも。 

脂肪も筋肉もつきやすく落ちやすい私。 

これまでも鍛えはじめると目に見えて筋肉が発達するので 楽しくなるのだが、

頑張り過ぎて、体調を崩したり 飽きたりして直ぐ止めてしまうことばかりだった。 

年齢を重ねてよくなったかもと思った。 

若い頃はもっとパッションがある、よく言えば。 

どうしても絶対痩せたいとか、根性なし！もっと走れるはず、とかさ。 

だから無理して結果続かない。 期待も大きいから、達成感も低い。 

昔だったら一キロも痩せてないことに苛立って無理をし始めただろう。 

でも、今の私は野望が小さい。 

肩凝りと浮腫がとれて、気分転換になって、あわよくば 多少身体が引き締まればいいかな程度。 

だから無理もしないし、微々たる体型の変化をおまけのように楽しめる。 

そんな、年をとっても変われないけど、でも変われるという ことを実感した苦くて甘い夜でした。