スティーブ・ジョブズとMac Book Air 欲しい病と。私のAppleへの愛憎を考える。 [PCまわり]
- 作者: ウォルター・アイザックソン
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/10/25
- メディア: ハードカバー
- 作者: ウォルター・アイザックソン
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/11/02
- メディア: ハードカバー
スティーブ・ジョブズ上下をなんとなく読了。けっこう読み飛ばしているけど・・・。なんか読んでいると、諸所で、とても複雑な気分になってくるのだった。スティーブ・ジョブズという人格はまさに、APPLEの特性に直結してるように、私には感じられた。今までAPPLEに感じた神的な熱狂。そして。今までAPPLEに感じた、また詭弁じゃね?的な今ひとつ感。そう、私はAPPLE信者ではないのだ。おしゃれは好きだけど、質実剛健派だから、デザインがクールだというだけでは、アップル製品には飛びつかない天邪鬼であったのだ。たとえば、私の世代だと、iMACだよね。あれは本当にかわいかったけど、シンプル性能だし、特に見向きもしなかった。中には、デザイン買いと割り切って買っている同世代のプログラマーがいたけど。だけど、ipodの衝撃は大きかった。当時音楽大好きだった私は、いつもCDウォークマンと、CDフォルダを持ち歩いていたが、まあめんどくさいことこの上なかった。4GBのipod miniも買ったし、80GBのipodもいまだに愛用しているが、持っているCDをぼかぼか入れられるというのは神だった。世界が変わったと思ったし、とても素晴らしかった。ipadもなんか、めっちゃ欲しかった。所有欲を駆られるデザインだった。結局、ipadを買いに行ってギャラクシータブを買って帰ってきた私がいるんだけど。モノとしての所有欲のくすぐられ方は、ipadのほうが断然上だった。やはりデザイン、あの薄さ。でも、結局購入にまでいたらなったのは、なにかいまひとつだったのだと思う。。まあ当時は、まだカメラがついてなかったのもある。あとはもちろん、FLASHが見れないとか、エクセル・ワードが開けないとか・・。その点、ギャラクシーは、カメラはついてて、FLASHも見れて、エクセルの編集もできたのだ。(そして電話もできるから、スマフォ代わりにもなる。電話とタブと二つ持ち歩かなくていいというのは、ある意味スマートだ。)APPLEの広告がかかげるキャッチコピーは、ときにとてもクールで、扇情的で、心をつかまれる。だが、ときにとてもこどもっぽく思えた。MACはPCより優れている的な名指しのCMなどは、クールには思えなかった。そういう今までのアップルに抱いた複雑な感情が、読んでいると喚起されるのだ。---------------------------製品はクールでセクシーでなければならない。所有欲を満足させるものでなくてはならない。---------------------------そのジョブズの考えには、本当に同意する。そう思うよね、本当に。そうでなきゃと思う。そして、現に、アップルの製品のデザインはすばらしい。カチッとはまるマグネット式の電源ケーブルも、特許取得済みとのことだが、本当に、確かに気持ちいい。カチッとやるたびに、ひそかな満足感を毎回覚えられるというのは、とても重要だと私も感じた。このはめるときにスマートじゃないイヤな感じがイヤ・・・というちょびっと残念な製品っていっぱいあるものね。はまったのかはまってないのかよくわからない、とか。めちゃめちゃ大変なんだけど・・・とか。そういうところにB級間がでちゃうもんだしね。そういうところは確かに超A級。だけど、マックのソフトは素晴らしい・・・っていうけど、iTunesの重さとか、勝手に同期してこようとする仕組みとか、結構いらっとくることも多い現実。デザインは確かに素晴らしい。所有欲をくすぐる。Apple MacBook Air 1.4GHz Core 2 Duo/11.6
- 出版社/メーカー: アップル
- メディア: Personal Computers
だから、私はまた、MacBookAirが欲しいと思う。。。だが、やはり中身を知るにつれ、決定打がなくなっていくから、まだ買えない。この本を読んでいると、この所有欲も、彼独特のマジックに惑わされているだけであって、なんかのトリックにひっかかっているだけのような、カリスマの扇動にのっかっているだけの気分にさえなる。そんな自分は、冷静にも思えるけど、かわいくない、素直じゃないとも思う。右脳に、感覚に忠実になるなら、買っている。だけど、どこか左脳的な自分がストップをかける。おまえは、面食いなのか?と。いや、違う、俺は、質実剛健な、タフで頼りになる、そんなモノが好きだ。後で、ミーハーみたいで恥ずかしい・・・と自分をはずかしくならないものが好きだ。だけど、うだうだ考えずに、欲しいものを手に入れてしまうというシンプルさが、欲望への忠実さが、自分には必要なような気もする。というね、複雑な思いに駆られるのだった。。。そう、別にアップル製品に限ったことじゃない。世の中には、心から好きと公言できるアーティストもいれば、好きといえば好きなんだけど素直になれないアーティストもいる。とても魅力的だけど、少し調子がよくて信用できない・・・そんな友達を目の前にしているような気分だろうか。いいじゃん、その日その日楽しく過ごせれば。ちょっと納得いかないところがあっても、流せば。そういう軽いお付き合いなら、いいのかもしれないけど。もしくは、とにかく所有したいというくらい、彼女にほれ込んでいるなら、欠点も含めていいんだろうけど。Airには、それに近いものがある。あの薄さ。かっこいい・・・。ほしい・・・。でも、最低限、DVDは見たい。でもじゃあProにすればいいといわれてしまうと、Proには、Airほどのモノとしての所有欲をそそられないから、Pro買うくらいだったら、ブルーレイも見れる他のノートPCのほうがいいかも・・・とか思い出す。そう、母艦にするなら、やっぱりエクセルもワードも編集できたほうがいいし。もちろん、Proのほうが最近性能がアップしたばっかりで、買い時のお得感はあるけど。Proはもう、見慣れたただのマックにしか見えなくて、どうもそんなにときめかないのだ。このへんだよな。値段、外見、性能。 三拍子そろって、買うしかないっしょ!!となるのだけど、なかなか3拍子そろわない。ちなみにキンドルのamazon.co.jp対応版が出たら、迷わず買います。それは決めてます。ずっと欲しいけど、そこがネックだったから。とはいえ、幾つになっても、クールでセクシーであるべきなのは、人間も一緒だ。はっとした。やはり、ジョブズからインスピレーションを与えられることは多いと思う。あと、彼が文系と理系の中間地点にいることを誇っているのも、すばらしいと思った。私自身がそういう人間で、そのことを強みだと自覚しながらも、うまく活かせずに生きてきた気がするので、心強い。
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