キム.・ハワン「今日も言い訳しながら生きてます」の感想 [読書メモ]
キム・ハワンの続編を読んでみる。
最近、ネットで書評を読んだのは、おそらくこちらの本だったのだろう。
こちらは拾い読み。
パラパラと。
今回は、もっとドメスティックな話が多そうな印象だ。
自分の生まれ育ちとか、そういった話も多く、前回からもっと掘り下げた感じなのだろうが、
ちょっと言い訳がましそうな感じ。まさにタイトルがぴったりだ。
より個人的なコラム、という色が濃くなっている感じで、彼に興味があれば、とか、もう少し暇だったら読んでもいかなって感じだけど、今はじっくり読む気がしない感じ。
私が拾い読みしてへえ、っと思ったのは、キム・ドンシクという韓国の新進気鋭作家の話。
灰色人間、場外人間、などのタイトルの小説を出してるみたいだけど、どうやら日本語には翻訳されてないのかな。
インターネットの怪談小話みたいなサイトで人気に火がついた作家で、本なんて10冊くらいしか読んだことないという、中卒で工場で働いていた人らしいということだから、型にはまってないらしい。
面白そうだ。読んでみたい、いつか。
あとカートコバーンの言葉としてこんな言葉が紹介されていた。
「偽りの自分を愛されるより、ありのままの自分を憎まれるほうがいい。」
私は17歳から19歳くらいの病んでた頃、カートコバーンに依存しすぎていたので、脱しなければと意識的に離れる努力をしていたくらいなので、それ以降、意識しないように努めているので、すっかり忘れてたけどそうだっけ?(それでも、たまにどこかで偶然ニルヴァーナがかかると、初恋の人を町で見かけてしまったレベルで胸がざわざわしちゃんだけど。)
それで改めて、そりゃあ、若い私は好きになるよな、と思ったし、本当にそのとおりですね、と原点回帰するような感じはした。
あと、ちょっとだけ面白いなと思ったのは、20代から30代女性から(誰かに)寄せられる人生相談の内容が
ほとんど全部同じで、ほとんどが、「愛してるけど金がない彼氏と、新しく出会った興味がないけど金持ちの男、
どちらを選ぶべきですか?」だという話。
全部同じって乱暴!だけど、まあ確かに、そういう相談は多そうだから、ちょっと笑える。
で、その答えが、「そんなのはあなたがどういう人間かによる。金のない彼氏と幸せになれる人もいるし、愛してない新しい男と幸せになれる人もいる。私はどういう人間ですか?ってそんなこと聞かれても知るか」というもので、それは、聞いたことがない回答でなるほどね!と思った。
人によりますっていうのは確かだし、そういう回答は見たことある気がするし、お前次第でどうにでもなる的な回答も見たことがあったかもしれない。
だけど、どうにでもなるか、どうにかする気がある人間か、その覚悟があって、努力ができる人間か、
そういうのは、結局今の自分の人間性とか嗜好とか、相手に文章に言い表せない以上のどういうものを感じているのか、結局は現在の、自分しか知らないところで決まる、というのは新しい。
結局、自分が、どういう人間なのか、どういう人間として生きていきたいのか、というのは、自分しかわからないし、自分で決めていいことなんだよなあ。
というのは、なんか、ちょっといいなと思った。
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