SSブログ

後藤さんが殺された。米国人記者フォーリーさんについて。 [ニュース雑感]

後藤さんが殺されたようだ。
海外に居ても、寝ているところ、スマホのニュースアプリに速報が入り、そのお知らせ音でビックリして起きた。

夜中の3時とかだった気がする。

私は日本に居ないので、日本の空気感をそれほど理解してるとはいえないが、ネットは見るので、そこそこの情報は得ている。

それできっと日本中の皆さんと同じように、ギュッと心が締め付けられるような気持ちになっている。

後藤さんの命を助けて!!と叫ぶ人が増えれば増えるほど、後藤さんの自己責任だ!!と言いたくなる人が増える構造を感じた。

どっちの気持ちも、多くの人は理解できるし、どっちの気持ちも多くの人は持っているんじゃないかと思っていた。

私は正直、i am KENJIムーブメントはあんまり効果があるとは思えなくて否定的に感じていたし、日本政府は出来る限り頑張ったんじゃないかと思っている。

実際のところは、私は外交のプロでもなんでもないので、何が正しくてそれを政府がキチンとやってたかなんて判断出来ないのだが、とても難しい交渉であろうことは想像にかたくないので、うまくいかなかったとしても、ちゃんとやってなかった!とはそんなに簡単に、考えるべき材料や知識がない今、結論付けようとは思わない。

少なくとも今の時点では。

それだけ状況が困難だったんだな、と思う。

でも人が殺されるのは、やっぱり忍びないね。
人間としての自然な感情として、シンプルにそう感じる。

そしてでも日本が交渉をしてくれる国で良かったなと思うわ、最終的には。
詳しくないなりに、よく解らないなりに、色々考えた上でそう思う。

というのも、昨年秋に米国が身代金請求に応じずに殺された米国人記者フォーリーさんのストーリーが数ヶ月前の雑誌に載っていたのを、たまたま最近読んだからだ。

スペインやフランスの人質が身代金要求にこたえて解放されていく中、イギリスとアメリカの人質だけが取り残されていく絶望。

それでも彼は思いやり深く、凍える劣悪な牢の中でも他の人質に、一枚しかない自分の毛布を分け与えるような理性的な振る舞いをしていたという。

そんな彼が、自分の映像を撮影された後は、嬉しくて号泣したという。

何故なら、もしこれで身代金要求にアメリカが応えてくれたら助かる見込みがあると思ったから。

アメリカが身代金要求に応じないと明言していることは彼だって勿論知っていたであろうが。

そしてもちろんアメリカは応じずに彼は殺された。



これを読んで、英米の、身代金要求に応じないという姿勢が正しいとは思えなかった。

人間としての自然な感情を無視した大義名分、主義主張は、やはり危険だし、どこかおかしいし、多分そのうちにガタがくるだろう。

イスラム国が自らの正当性のもとに残虐行為を繰り返すことに、疑問を持ち離れていった兵士が多数いるように。

アメリカやイギリスの、テロに屈しないという理論は正しい。
人質要求に応じるとテロはエスカレートするから応じないという理論も、理論として破綻してはない。

だがその結果の行為として、助かる命を見捨てるという行為が人間として正しいのかといったら、やはり正しくないんだと私は思う。

それはみんな身体でわかるんじゃないかな。
こんなに本能的に気持ちが苦しくなるような行為は、やっぱりどんなに理屈をつけても正しくないんだと思う。

本当にどうしても助けられない状況で命が奪われた時とは違う悔しさ。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

Free xml sitemap generator